【公立大学No.1チームを目指して】大阪新記録を打ち出した大阪市立大学の4人

【公立大学No.1チームを目指して】大阪新記録を打ち出した大阪市立大学の4人

2020.05.12
2023.05.26
インタビュー

昨年9月、長良川にて行われた全日本インカレの4×400mRの予選で3‘08“61の好タイムを出した大阪市立大学。
この記録は大阪学生記録、大阪記録となった。公立大学で陸上に打ち込む彼らが、陸上への思いを語った。

専門種目やバックグラウンドも違う!個性豊かな4人が集まったマイルメンバー。

陸上競技を始めたきっかけを教えてください

福田 中学卒業までの8年間野球をしていましたが、引退するころはケガで右肘の軟骨が木っ端微塵になっていました。元々走るのは得意だったため高校から陸上を始めました。特に長い距離には自信があり当初は長距離の練習に参加しました。受験中の体力低下に自覚がなく、あまりのしんどさに「長距離向いてねぇわ」と思い、短距離が専門になりました。

小田原 実は僕も小学校までは違うスポーツをしていました。サッカーを習っていましたが、姉が陸上をしていたことがきっかけで中学から陸上を始めました。

松本 きっかけはとくにはないです(笑)なんとく「陸上部入るか〜」って感じでしたね。小さい頃から野球が好きで毎日公園で草野球はしていましたが、どこかのチームに入るってことはなかったですね。

今までで一番印象に残っている大会はありますか?

福田 全カレでのマイルです。記録としては想像以上のものが残せましたが、自分としては8割くらい悔しさが残ったレースでした。自分の実力不足でチーム目標であった決勝進出ができなかったからです。私は1位で貰ったバトンを5位にして帰ってきてしまいました。ラップタイムとしては1ヶ月前から1秒縮めることができましたが、結果としてラスト100mで4人に抜かれました。あの100mは今でも鮮明に、スローモーションで記憶に残っています

松本 僕も去年の全カレと言いたいところですが、1番記憶に残っている大会は5年前の大阪選手権です。400mに出場し、登録タイムは50.1でした。予選で48.8、準決勝では48.4、決勝では48.07で走りました。1つの大会で2秒タイムを縮めた「やったぜ感」は今でも忘れられないです

小林 高1の近畿ユースの400mです。頭が悪かったので最初の200m本気で走りました。そこから記憶ありません

限られた環境の中でも目的を見失わず上を目指し続ける!だから強くなれる

競技前の福田
競技前の福田

みなさんの強さの秘訣はどこにあるのでしょう?

小林 お父さんがボクシング経験者だったからそれを譲り受けたのだと思います(ちなみにサウスポー)

小田原 強靭なメンタルを持っていることだと思います。

福田 「力を出し切れる」ところかなあと思います。試合、練習問わずゴール地点で体力を0にする気持ちで走っています。おかげで試合では度々担架や車椅子のお世話になり、練習ではきつい本メニュー後の補強にはほとんど入れていないんです(笑)。練習の方は体力的な意味で課題でもあるのですが、他の人よりちょっと限界以上の力を出せているんじゃないかなって思ってます。

大切にしていることやモチベーションになっていることはありますか?

小林 速くなるために練習するという意識を大切にしています。ただ本数を重ねる根性練のようなしんどいだけの練習が一番嫌いです。僕は陸上のモチベーションが下がることはないです。嫌とか嫌じゃないとかそういうレベルでやってない。

福田 試合の時をイメージして練習してます。走るときはもちろんなのですが、補強とかウエイトでも使う時をイメージしながらやってます。あくまで意識的なことなので実際に生かされているのかはわからないです(笑)

小田原 僕はタイムというわかりやすい結果が出ることが陸上の魅力だと感じています。 だからこそ練習の時にはメニューの意図を考え、目的を見失わないことを大切にしています。全カレのマイルで負けたこと、大学で結果が残せていないことに対する悔しさが今のモチベーションになっています。

松本 感謝の気持ちを大切に競技しています。一番感謝の気持ちを伝えたいのは高校時代の顧問である井畑先生です。100m、200m専門だった自分が400m走れるようになったのは間違いなく先生のおかげです。シューズなどにこだわりを持っている選手も多いですが、僕はびっくりするほどありません。お店で買うときは入店1分以内に決めることをモットーとしています。トレーニングで大切にしているのは時に頑張り、時にサボることです。賛否があると思いますが、例えば3セット組まれてるメニューなら1セットだけ必ず先頭でゴールする。残りは体が動けばって感じですね。全セット頑張れるほど強くないので…(笑)

現状に満足しない、それが原動力に。そんな彼らの志とは。

強い脚力のみならず、甘いフェイスも持ち合わせる小田原
強い脚力のみならず、甘いフェイスも持ち合わせる小田原

今後の目標を教えてください

小林 アンドレダグラスになりたいです。男は黙って3連単!

小田原 中途半端な結果しか残せていないので、まずは結果を出したいです。大学卒業までに全日本インカレで入賞と日本選手権出場を果たしたいです。最善の行動をとることが僕の志です。

松本 卒業後は選手として復帰するつもりはありませんが陰ながらでもいいので陸上競技に恩返しできたらなと思っています。具体的に何をするかとかは決まってませんが、笑。混沌とした社会の中で生き抜くことが僕の志です。

福田 正直本気で取り組むことができるのは学生の間だけだと思うので、4回生の今年1年、ほとんど試合も無くなり、まともに競技できるのも数ヶ月ほどではありますが、精一杯頑張ろうと思います。今一番の目標は10月開催の関カレで110mH・400mHどちらも大会新を出して、市大の1部昇格に貢献することです。記録の目標は110mH13秒台、400mH49.5くらいです。

リクゲキについて一言お願いします

小田原 とても面白い取り組みだと思います。取り上げていただけるとやる気が出るので今後も続けてほしいなと思います。

小林 頑張ってください!

松本 応援してます!

福田 他の記事を拝見して、様々な方の考え方や価値観に触れることができるので色々学ばせてもらっています。これからも頑張ってください。

大阪市立大学 陸上競技部 マイルメンバ

1走 松本倫太朗(写真左)
1997年8月14日大阪府出身。豊中16中、関西大学北陽高校を経て大阪市立大学を卒業。体重は62kg。専門種目は400m (PBは47.33)。主な成績に2015年全国高校総体4×400mR 7位や2017関西学生新人戦400m 優勝などがある。

2走 小林大航(写真左から2番目)
1998年5月5日大阪府出身。中野中学、生野高校を経て大阪市立大学に進学し、現4回生。体重は67kg。専門は200m (PBは21.09)で主な成績として学生個人選手権200m第2位がある。

3走 小田原陣(写真左から3番目)
1999年6月3日。白鷺中、生野高を経て現在大阪市立大学3回生。体重は63㎏。専門種目は200m(PBは21.42)と400m (PBは47.88)。主な成績に200m全国インターハイ準決勝進出がある。

4走 福田将大(写真右)
1998年7月18日大阪府出身。大阪狭山市立狭山中学校、生野高校を経て現在大阪市立大学4回生。体重は64kg。専門種目は2年前に100m、200mから110mH(PBは14.19)と400mH(PBは50.66)に転向した。主な成績に関西インカレ2部110mH2位400mH5位や種目別選手権110mH2位400mH2位などがある。

部員大募集中!

大阪市立大学陸上競技部では選手、マネージャー、学連員を募集しています。大学でも競技を続けたい!でも他のことも頑張りたいし、将来についてもしっかり考えながら大学生活を過ごしたくて…と迷っているそこのあなた!どの部員も勉強とバイトの両立をしながら部活に取り組んでいます。中には教職や5限をとっている部員もいます。ぜひとも大阪市立大学陸上競技部にお越しください!
活動日:月火水金(17時10分から)土(9時から)
活動場所:大阪市立大学グラウンド
パート:短距離(短短、短長)・中距離・長距離・跳躍・投擲
ホームページ:http://ocu2013tandf.web.fc2.com/
Twitter:https://twitter.com/shidai_rikujo
新歓アカウント:https://twitter.com/shiriku_shinkan
紹介動画:https://www.youtube.com/watch?v=EfO944TMoAM

WRITER

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田中寛子

2000年2月9日兵庫県出身。PBは400m57"32・800m2'12"08。 須磨学園高校時代800m近畿ユース第3位、日本ユース出場。大阪市立大学へ進み、800m関西新人優勝